ニュースリリースー NEWS ー
金型用鋼 中国で拡販
日本高周波鋼業(池田辰雄社長)は、上海市に駐在員事務所を9月に設立し、中国での工具鋼販売事業を強化する。自動車メーカを中心とした日系需要家の進出拡大と現地調達化が加速しており、金型用鋼の供給のニーズに対応する。上海事務所を基点に現地流通販売会社へのサポートや最終需要家への技術支援を強め、今後1年間で華北・華東両地区での工具鋼マーケット輸入シェアを現在の3倍の15%に広げていく。
華東地区中心に華南、華北と日系自動車の進出・増強が相次ぎ、また需要家では金型の現地調達も進めており、品質の高い日本製工具鋼の需要が急増している。同社は上海の現地流通会社2社を通じて需要家に工具鋼を供給し、これまでは上海市を中心に出張ベースで対応していた。
加工や熱処理は高度な技術を要し、さらに需要が伸びていることを受け、きめ細かな販売活動を強化するため現地事務所を設立した。また、とらえ切れていなかった需要分野も開拓していく。
現在中国の工具鋼輸入量は月間2000~2500トン。うち同社は同30~40トンを供給しているが、1年間をめどに同100トンをめざす。当面は華北、華東地区への販売を進めるが、華南地区も近くカバーする。近い将来、上海事務所(上海代表)が、中国の工具鋼マーケット全体の販売戦略を構築する機能を担う。
新上海事務所(上海市肇嘉浜路)の従業員は2人。所長には定村剛・工具鋼本部営業部担当次長が就任。事業が拡大次第順次、人員を増やしていく。