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新冷間ダイス鋼 「NOGA」を発売
当社は、ハイテン成形用金型鋼材に最適な冷間ダイス鋼「NOGA(ノーガ)」を開発し、2009年4月より販売を開始する。
近年、自動車業界において、燃費改善による環境対策のための軽量化と衝突安全性向上のための高強度化の両立から、高張力鋼板(ハイテン)の使用が進んでいる。その一方で、プレスの現場ではハイテンの高強度化に伴い成形用金型への負荷が増加し、金型寿命の向上が課題となっている。
さらには、金型製作におけるトータルリードタイムの短縮や、金型メンテナンス時間の軽減のため、加工性・耐かじり性・溶接性・熱処理変寸性の良好な金型用鋼材に対するニーズが高まっていた。
これらのニーズに対応し、当社は神戸製鋼所材料研究所との共同研究により、従来の冷間ダイス鋼の概念を大きく打ち破る革新的な新商品の開発に成功した。
その特徴は、金型製作コストを大幅に低減する被削性、金型精度の維持に重要な熱処理変寸の最小化と等方化、金型の設計変更や補修を容易にする優れた溶接性など、従来の改良冷間ダイス鋼では達成できなかった領域まで諸特性を高めている。また、負荷が過酷になるハイテン成形には金型への表面被覆処理が多用されるが、その時の表面被膜と金型母材の密着性を向上させて、耐かじり性を従来鋼より大幅に改善している。
工具鋼の販売・加工・熱処理を行う同社の子会社「カムス」は、2008年9月に中部地区の中部テクノセンター(愛知県瀬戸市)で表面処理事業を開始しており、NOGAはこの表面処理(総称 マカオンコート)との相乗効果によってハイテン材成形の革新を図る。
※ .NOGAとは、「かじり【GALLING】のない」との意味を込めて命名した。
以 上